5月30日 はれ

今日はステイホームしていた。貴重な休日をだらだら家で過ごすなんてのは前のわたし的には許しがたいことだったのに、今はなんか…家にいるだけでいいことをしたみたいな、なんかそういう気分になるよね。「今日も一日なにもしなかった」と自分を責めることもなく、「ステイホームしてたぞ」って自己肯定できるのは結構いいことだし、この「ステイホームはえらい」みたいなのだけコロナの後にも残って欲しい。無理?

起きたら昼で、腹が減っていたのでメシを近くの店からデリバリーしてもらって、満腹になったら眠くなって昼寝したら夕方だった。この世の終わりみたいな気持ちになったので、自棄になって近くの激安スーパーに行き、個人的に許せる範囲で大量に食べ物を購入した。しめて3000円だった。贅沢がつつましすぎて自分でも引いたけど、天然ブリのクソでかいサクが400円ほどで手に入り、ニッコリ。元々苦手だった脂質(口は好きなのに胃が無理)が歳とともに『マジなし』になってしまったので、私は寒ブリが食べられない。夏のブリはニッコリできるけど、それでも脂がちょっとキツそうなので、漬けにして食べようと思う。

今日はそんな感じでトドみたいな生活だったけど、仕事の件でいろいろ考えることが多くて疲れた。本業が6月から稼働ということで早くスケジュールが知りたかったが、上司が『やるかやらないかもわからん』というようなことしか言わないので、直接取引先の大好きなお兄さんに連絡をとった。上司からは1日発行号と聞いていたけど、25日発行号のほうが可能性高いとのこと。うまくいけば6月中旬までは遊んで暮らせる。

情報は得たし、そもそも好きな男と連絡がとれて嬉しいはずなのに、私はゲロほどLINEが苦手で苦痛なのでとてもしんどかった。好きな男と連絡をとるのが苦痛ってもう逆に何?LINE滅びてくれ。「一緒に仕事するのが楽しみ」とか「予定合わせて出社するね」とか、そういうの、対面で言われたら嬉しいはずなのにLINEを通すだけで怖気が走るので私は本当にLINEが嫌いです。アレルギーか?

副業のほうでは、いつもの通り鳥頭の社長から「えええそんなのわたし聞いてないよぉ」って感じの連絡が来てて、それもそれで最悪だった。社員の友達が対応してくれたけど、聞く耳持たなかったらしいので私も殴ることになり、久々に人間を殴打した(比喩)。社長の言ってること自体は結構もっともだったのでそれもまた地獄だったけど(これが常識だ、と説明されれば納得できるものの、入社一ヶ月の女と他業種から来た外注が説明なしで理解できることではない)、殴りと媚びをバランスよく当ててなんとか危機を脱した。完全に論点をすり替えた詐欺の手口だったけど、社長が馬鹿でよかったなと思う。目には目を、詐欺師には詐欺師を。私は本当に言葉を使うのが上手だし、悪用もできるんだなあ、となんか嫌な自信がついた。

休みに仕事のこと考えるのは最悪だけど、おかげさまで一日の中で達成感があってまあまあよかった。普通に日記を書くとメチャクチャに『無意味』で笑ってしまうけど、今日はとくに考えることもなかったし仕方ないかな。

ああそういえば、友達がハプニングバーが好きだというので、ここ数日間ハプニングバーについて調べていた。

ハプニングバーとか風俗とか行きずりとかワンナイトとかパパ活とかセフレとか、私の周りの女達は結構そういうアトラクションが好きだ。そういうことに勤しむ女の中には、マジでクソつまんない馬鹿もいるけど、たまに目新しくて面白い話をする人がいる。でも結論、私には無理だな、と思って調べるのをやめた。

私は彼女たちに比べて自分が善い人間だから『無理』と思ってるのではない。一度興味本位で風俗をやったことがあるけど、風俗店でかわいいと言われても何も感じず、毎日もらえる1万円札にも価値を感じず、ただ無益だった。お金がメチャクチャ欲しかったらもうちょい頑張れたかもしれないけど、私は「風俗でこんなおもしろいお客さんがいて」というネタが欲しかったのに、誰も彼も普通につまらなかったし、唯一掴んだ!と思った話のネタは、教授に「へー、で、君はその話を信じてるの?キモいオヤジが若いフーゾクのお姉ちゃんに語って聞かせて気持ちよくなろうとしただけの虚言を?うわべだけ聞いて?信じたの?馬鹿だね~!」と言われてダダ滑りだった。そんな作り話僕でもできるよ、と言われてまあそれはそうと思う。

はやりに乗ってティンダーをやって、五人くらいの若手の男と出会ったこともあるけど、それもまたクソ無益だった。おもんないねん、どいつもこいつも。せっかくなのでイケメンだけを選んで会ったけど、脳の代わりに藁が詰まっている美形と会話をするくらいならしわくちゃの教授と話したほうが楽しい。シンプルに退屈だった。

これは仮説なんだけど、私は結局『セックスをしない』から有益な話を引き出すことができていないんだろうなあと思う。セックスって一番のプライベートゾーンだから、他人であってもそこに到達することで、極度プライベートな話が聞けている可能性がある。セックスをしないことにより『セックスをしたい』という気持ちが先行して(出会い系なんかは完全にそうと思うよ)、男性は会話を選ぶから、会話もなんとなく上滑りするのかもしれない。セックスをしたい、という欲望を満たして、相手のふところに完全にはいりこむことでしか聞けない話というのは『絶対にある』と思う。それが恋人や友人でないなら『恋人や友人には話せないような極度プライベートな話』が出てくる可能性がある。それを掴むことが、私にずっと必要なことだったのかもしれない。

…ここまで考えても、私はやっぱりハブバーとやらには行けないと思う。他人とセックスをするのは怖くないけど、他人とセックスをするまでの過程がとても怖い。朝起きて突然誰かとセックスさせられてても何もびびらないような気がする、本当にね。でも『セックスしようか』の問いに『いいぜ!』とは到底返せる気がしない。

いったいなんでなんだろうね。倫理が邪魔するとかじゃないと思うんだけどね。ずっと考えてる。私自身が『恋人や友人には話せないような極度プライベートな話』を他人にしてしまうのが怖いのかもしれない。